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結婚式の着物はどう選ぶ?立場ごとに違うので注意!

結婚式 着物

友人・同僚や家族の結婚式に参列する際、着物を着たいと考える方は多いのではないでしょうか。

結婚式に着ていく着物には、ルールやマナーがあります。知らないと恥をかいたり迷惑をかけたりする可能性があるので、事前に勉強しておく必要があります。

本記事では、結婚式で着る着物のルールやマナーを分かりやすく紹介していますので、読みながら勉強してみてください。

結婚式で着る着物は、立場によって異なる

結婚式で着る着物は、以下の立場によって異なります。

着物に合わせる帯や小物もそれぞれ違う選び方をします。

下記では、「結婚式ではどのような着物を着れば良いのか?」を、立場別に詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください。

母親・仲人が結婚式で着る着物

黒留袖

新郎新婦の母親や仲人の方は、黒留袖を着ます。黒留袖は着物の中でも最も格が高い第一礼装です。格が高い黒留袖を着ることで、参列するゲストへ敬意や感謝を伝えられます。

色は黒色のみなので、選ぶ必要はありません。

柄も全ておめでたいのでどれを選んでも間違いありませんが、夫婦円満を表す千鳥や鉄線・貝桶などの柄を選ぶと粋です。

また、黒留袖に施される絵羽模様は面積が広いほど若者向けで、狭いほど年配の方向けとされています。40~50代以降の母親は、絵羽模様の面積が狭い黒留袖を選ぶと年齢に相応しくなります。仲人で20代~30代の方は、絵羽模様の面積が広い黒留袖がおすすめです。

帯の選び方

最高格の着物「黒留袖」に合わせる帯は、同じく最高格の丸帯になります。

袋帯を選んでも良いですが、その場合は金糸を地としたものや唐織・錦織・綴織で織られた格の高い種類を選ぶようにしてください。

色は金色を選ぶのがマナーで、柄は吉祥文様や有職文様・正倉院文様などを選びます。

帯の締め方は、原則、二重太鼓です。

小物類の選び方

草履は礼装用のものを選びましょう。具体的に説明すると、高さが5~7cmで、色が金・銀・白地の草履を選べばOKです。唐織や綴織など高級素材の草履がベストですが、用意できない方は布素材・革素材・エナメル素材を選んでも問題ありません。

バッグは金・銀・白色ベースの礼装用バッグがおすすめです。草履とセットで販売されていることが多いので、専門店で探してみてください。

足袋も、白色かつ無地の礼装用足袋を選ぶのがマナーです。

姉妹が結婚式で着る着物

色留袖

新郎新婦の姉妹は、第一礼装である黒留袖か、五つ紋・三つ紋の色留袖を着るのが一般的です。一つ紋や紋なしの色留袖は格が落ちてしまうため着用しません。着物の格は血縁の近さが同じ者で揃える必要があるので、3つの中からどれを選ぶかは、あらかじめ両家で話し合っておきましょう。

色や柄については、目立ちすぎなければ何を選んでも問題ありません。ただし、花嫁より目立つデザインや被る色は避けるように注意してください。こちらについて、詳しくは記事後半で解説します。

帯の選び方

色留袖に合わせる帯は、「丸帯」・「金糸・銀糸を用いた袋帯」・「唐織・錦織・綴織の袋帯」のいずれかをおすすめします。第一礼装である色留袖には、格の高い帯を結ぶのが適しています。

色は、金・銀をベースとしたものがおすすめです。柄は自由に選びましょう。格の高い帯にはおめでたい柄が施されているので、どれを選んでも失敗することはありません。

帯の締め方は、二重太鼓が適切です。

小物類の選び方

草履は、高さ5~7cmで金・銀・白地のものを選びましょう。素材は何でも良いですが、唐織や綴織などを選ぶと足元の格も上げられます。

バッグは金・銀・白色ベースの礼装用バッグがおすすめです。草履とセットで合わせると、全身のコーディネートがまとまりお洒落さを演出できます。

足袋は、無地で白色かつレースやフリルが付いていないものを選べばバッチリです。

親族(祖母・叔母・いとこ等)が結婚式で着る着物

訪問着

祖母や叔母・いとこなどの親族は、基本的には紋の入った訪問着を着ます。親族は他のゲストよりも新郎新婦に近い立場であり、通常の訪問着より格の高い着物を着る必要があるからです。紋が入ると、訪問着の格は上がります。

また、親族は、血縁の近さが同じ者同士で着物の格を揃えるのがマナーです。新郎新婦の祖母同士・叔母同士などで、どんな着物を着るかあらかじめ話し合っておく必要があります。

着物の色は、淡い桜色・薄い水色などの落ち着いた色合いが好ましいです。

着物の柄は、おめでたさを表す古典柄がおすすめです。夫婦円満を表す「鶴」や、幸せの象徴「鳳凰」などの柄を選ぶと良いでしょう。

色・柄ともに、花嫁よりも目立つ派手なデザインは避けてください。

帯の選び方

紋の入った訪問着には、金糸・銀糸を用いた格が高い袋帯を合わせましょう。

色や柄の選び方は着物と同じで、古典柄の入った落ち着いた色合いのものがおすすめです。

袋帯の締め方は、基本的には二重太鼓になります。二重太鼓には“喜びや幸せが重なるように“という願いが込められており、結婚式には最適です。見た目もシンプルなので、花嫁より目立ってしまう可能性もありません。

小物類の選び方

草履は、金色・銀色を選ぶのが無難ですが、淡い桜色や白色を選んでも問題ありません。

バッグも金色・銀色のものがおすすめです。ビーズやスパンコールの装飾がない、落ち着いたデザインを選びましょう。

足袋は白色で、レースが付いていないベーシックなデザインのものをはきましょう。

友人や同僚が結婚式で着る着物

訪問着

友人・同僚の方が着物で参列する場合は、紋の入っていない訪問着を着るのがおすすめです。結婚式という格式高い場面で、訪問着より格が低い着物を着ることはありません。かといって、紋入りの訪問着では格が上がりすぎてしまい不相応になります。

訪問着の色や柄は、派手すぎるものでなければ自由に選んでOKです。季節に合わせた色・柄を選んだり、おめでたさを全面に表すコーディネートをしたりなど、着物の楽しさを存分に味わいましょう。

ただし、花嫁より目立つ色・被る色や、黒色の訪問着だけは避けるようにしてください。詳しくは後ほど解説します。

帯の選び方

結婚式に着ていく訪問着には、金糸・銀糸を用いた袋帯を締めるのが一般的です。しかし、金糸や銀糸を使っていない袋帯を締めてもマナー違反にはなりません。

色・柄のデザインも自由に選んで良いので、自分好みの袋帯を締めて、明るい気分で新郎新婦をお祝いしましょう。

帯の締め方も、二重太鼓を選ぶ人がほとんどですが、それ以外を選んでも大丈夫です。

家内安全の象徴「ふくら雀結び」をはじめとした、おめでたい帯結びに挑戦してみてください。

小物類の選び方

草履は、金色・銀色をベースとした礼装用のものがおすすめです。金や銀を用いていなくても、淡く上品な色であれば問題ありません。

バッグの選び方も草履と同様なので、セットで購入すると楽に済みます。コーディネートの統一感も出るのでおすすめです。

足袋は、無地で白色のものを選びましょう。

結婚式で着物を着る際の注意点

結婚式で着物を着る際は、以下の3点に注意してください。

  • 黒留袖と同色系の黒色は避ける
  • 花嫁より目立つデザインにしない
  • 花嫁と被る色は選ばない

上記にあてはまる着物はマナー違反となります。詳しく説明します。

黒留袖と同色系の黒色は避ける

親族や友人・同僚で訪問着を着る方は、黒ベースの色を選ばないように注意してください。

結婚式で黒地の着物を着るのは、黒留袖がふさわしい母親・仲人と姉妹のみだからです。黒ベースの訪問着を着ると、パッと見て黒留袖と間違えられる可能性があります。

勘違いされないためにも、黒や濃紺・深緑など黒留袖に似た色の訪問着は着ないようにしましょう。

花嫁より目立つデザインにしない

結婚式の主役は新郎新婦です。

参列者が派手すぎる色・柄の着物を着て、花嫁より目立ってしまう事態は絶対に避けてください

もちろん個性的な色や柄の着物を着ても良いのですが、度を過ぎてしまうとマナー違反となります。自分の着物が目立ちすぎてしまわないか不安な場合は、淡い色をベースとした着物を選ぶのがおすすめです。柄は古典柄を選べば間違いありません。

帯結びについても同様です。大胆な帯結びは目立ちすぎる可能性があります。心配な方は、二重太鼓をすれば無難です。

花嫁と被る色は選ばない

色留袖や訪問着を着る方は、花嫁の方が着る着物と色が被らないように注意する必要があります。

花嫁の方が着るウェディングドレスや白無垢と被る白色は必ず避けましょう

また、花嫁の方は色打掛という赤色の着物を着ることもあるので、赤色も避けるのが賢明です。

さらに、披露宴で引き振袖を着る花嫁の方も少なくありません。色留袖や訪問着を着る予定の方は、花嫁の方が着る色を事前に確認しておくと安心です。

まとめ

本記事の内容をまとめると、以下のようになります。

  • 結婚式で着る着物は、立場によって異なる
  • 母親・仲人は黒留袖に丸帯を締める
  • 姉妹は黒留袖か五つ紋・三つ紋の色留袖を着て、丸帯か袋帯を締める
  • 親族(祖母・叔母・いとこ等)は紋入りの訪問着を着て、袋帯を締める
  • 友人・同僚は訪問着を着て袋帯を締める
  • 血縁の近さが同じ同士の者は、着物の格を揃えるのがマナーとなっている
  • 黒留袖以外で、黒色の着物を着てはいけない
  • 花嫁より目立つデザインや、花嫁と被る色の着物は絶対に避ける

地域や家系によっては独自のルールが設けられている場合があるので、あらかじめ家族や友人に相談しておくと安心です。

本記事の内容を参考に着物を選び、結婚式を楽しく過ごしてください。

この記事が、結婚式で着る着物について知りたい方の参考になれば幸いです。