本記事では、どの着付け教室に通うか悩んでいる方に向けて、失敗しない選び方と事前準備を解説していきます。冒頭ではよくある失敗例も紹介するのでぜひ参考にしてください。
また、記事末尾ではおすすめの着付け教室も紹介します。どの教室が良いか、見当の付いていない方の参考になれば幸いです。
着付け教室選びでよくある失敗
まずは着付け教室の選び方を知る前に、よくある失敗のケースを見ていきましょう。
着付け教室選びでよくある失敗は主に以下の3つです。
- 受講費用が予算を超えてしまった
- 講師と合わなかった
- スケジュールが合わず通えなくなった
それぞれ詳しく説明します。
受講費用が予算を超えてしまった
受講費用が当初の予算を超えてしまうのは、着付け教室選びによくある失敗です。
着付け教室の受講にかかる費用は、レッスン代だけではありません。主に以下の費用がかかります。
- レッスン代
- 入学金
- 教材費
- 試験代
- 免状代
- 着物のレンタル代
上記費用のうちのいずれかを計算に入れ忘れると、受講費用が予算を超えてしまい、着付け教室に通い続けることが難しくなってしまいます。
講師と合わなかった
「通ってみたら講師との相性が合わなかった」という失敗のケースも少なくありません。
着付け講師の中には厳しい方針の人もいれば、優しく教えてくれる人もいます。どのような講師が合うのかは人によって異なりますが、相性の悪い講師に当たるとレッスンを継続していくのが困難になるでしょう。
スケジュールが合わず通えなくなった
多くの着付け教室はレッスンの時間帯を固定しているため、自身のスケジュールが変わると通えなくなってしまう場合が多いです。個別レッスンに対応している着付け教室であっても、スケジュールに余裕がないとなかなか予約が取れず、着付けを習う時間が確保しづらくなります。
着付け教室選びで失敗しないための事前準備
では、上記の失敗を避けるためにはどうしたら良いのでしょうか?
着付け教室を選びはじめる前に欠かせない準備を、3つ紹介します。
- 通う目的を明確にする
- 予算を算出する
- 余裕を持って通える日時と場所を洗い出す
1つずつ詳細を確認していきましょう。
通う目的を明確にする
まずは、着付け教室に通う目的を明確にしましょう。目的が明確でないと、教室選びを誤ってしまう可能性が高くなります。
以下のように、着付け教室に通う目的を言語化して明確にしてみてください。
- 半年後の友人の結婚式までに、訪問着の着付けができるようになりたい
- 1年後の娘の成人式のときに、振袖の着付けをしてあげたい
- 資格を取り、着付け師として働けるようになりたい
- 着付け教室を通じて友達を増やしたい
- 着物を普段着として楽しめるようになりたい
「いつまでに」と期限を設けられると、より着付け教室を選びやすくなります。
予算を算出する
上記で設定した目的を達成するため、着付け教室にいくらかけられるのか、予算を算出しましょう。
「すべて合計して〇〇円」という形でも良いですし、「月に〇〇円」という設定方法でも問題ありません。自身にとってわかりやすい方法で予算を考えてみてください。
また、着付け教室の予算とは別に、着物や帯・小物の購入予算も立てておくことをおすすめします。予算を設けないと気に入ったアイテムをどんどん購入してしまい、気が付いたら金銭面で苦労してしまう可能性があります。
余裕を持って通える日時と場所を洗い出す
自身のスケジュールを洗い出し、どの日時と場所なら定期的に通えるのかを明確にしましょう。この際、タイトなスケジュール感でギリギリ通える時間帯を候補に入れるのは避けるのが賢明です。
余裕を持って通える日時と場所を洗い出すことをおすすめします。万が一、残業や電車遅延などのトラブルが生じても、問題なく通い続けられるでしょう。
失敗しない着付け教室の選び方
上記の事前準備が完了したら、次は着付け教室選びに進みましょう。失敗しない着付け教室の選び方を7つ紹介します。
- 目的に合うコースがあるか
- 受講料が明確か
- 振替ができるか
- 通いやすい場所にあるか
- 着物をレンタルできるか
- 販売会がないか
- 評判は良いか
順番に詳しく解説していきます。
目的に合うコースがあるか
着付け教室を選ぶ際は、事前準備で設定した「目的」に合うコースがあるかをチェックしましょう。
例えば、「資格を取って仕事に活かしたい」と考えているのに、資格取得制度のない教室を選んでしまっては意味がありません。
「半年で着付けができるようになりたい」と考えている方はコースの期間を含めて教室を検討する必要があります。
このように、目的を達成できるコースがあるかどうかを軸に着付け教室を選ぶと、失敗したと感じる可能性は下がります。
受講料が明確か
着付け教室選びで重要な要素となるのが受講料です。
あらかじめ設定した予算を超えない着付け教室を選ぶ必要がありますが、中には受講料を明確に示していない教室もあるので注意が必要です。
- レッスン代は分かるが、試験代は不明瞭になっている
- 初級コースの費用は記されているが、進級後のコース費用は書かれていない
上記のようなケースはよくあります。各教室の資料請求を行い、資料内に分かりやすく料金が書かれているかをチェックしてみてください。
振替ができるか
着付け教室を選ぶ上で振替の可否は非常に重要です。
振替ができる着付け教室であれば、万が一急な予定が入ってしまっても他の日時で授業を受け直せます。
一方で、振替ができない着付け教室の場合、一回分のレッスン内容が抜け落ちたまま次の授業を受けることになってしまいます。着付けが上手くなるよう段階を踏んで組まれたカリキュラムにおいて、一回分の内容が抜け落ちてしまうのは大変なことです。それ以降の授業についていけなくなる可能性もあります。
よって、着付け教室は必ず振替ができるところを選びましょう。
通いやすい場所にあるか
着付け教室選びで失敗しないためには、アクセスのチェックが欠かせません。自宅もしくは職場から近い着付け教室を選びましょう。
着付け教室のレッスンは基本的に週1回ペースなので、アクセスしづらい着付け教室を選ぶと通学に負担がかかります。
また、着付け教室が遠いほど、渋滞や遅延によって遅刻・欠席せざるを得ない状況になることもあるでしょう。
無理なく通える範囲の教室を選ぶようにしてください。
着物をレンタルできるか
着物のレンタル制度の有無は、着付け教室の通いやすさに直結します。
レンタル制度がある着付け教室の場合、着物や帯を全く持っていない状態でもすぐに通い始められます。また、教室で借りられるため着付け道具を持ち運ぶ手間もかかりません。
反対に、レンタル制度がない着付け教室に通うと、まずは道具を揃えるところから始めることになりお金も時間もかかります。また、着付けに関する知識のない状態で道具を探すと非常に労力がかかります。着付け道具を持っていない方は特に気をつけましょう。
販売会がないか
カリキュラム内に販売会のある着付け教室は、着物や帯を押し売りされる可能性が高いため注意してください。
押し売りとは、欲しくないものを無理やり売る行為のことを指します。着付け教室でいう押し売りは、高値の着物や帯を半ば強制的に買わされることです。
新しい着物や帯を買いたい方にとっては、販売会は楽しい機会となるでしょう。希少な着物や帯を呉服店の店員の方から紹介してもらえるため、気に入るアイテムを見つけられるはずです。
しかし、新たに着物や帯を買う予定がない方にとっては、販売会は苦痛の時間となることが想定されます。不要なものを購入するよう強く勧められるため嫌悪感を覚えることもあるかもしれません。
不快な思いをしないためには、カリキュラム内に販売会がなく、かつ自身の意思によって購入の機会を設けてもらえる着付け教室を選ぶのがおすすめです。
評判は良いか
良質な着付け教室は第三者からの評価も高いです。
ここまで紹介した選び方に基づいて、通いたい着付け教室を2~5つ程度に絞ったら、Google口コミやTwitterなどで評判をチェックしましょう。
特にGoogle口コミは、教室全体ではなく通いたい店舗のみの評判が分かるため判断材料としやすいです。
「〇〇(教室名)+□□校(店舗名)」で調べると評判がチェックできるので、ぜひ試してみてください。
おすすめの着付け教室3選
ここまで紹介した選び方を基に、おすすめの着付け教室を3つ厳選してお伝えします。
いち瑠
初心者向けの着付け教室として有名な「いち瑠」。
授業料は1レッスンあたり500円(税込)と安く、無料のレンタル制度もあるため、予算を抑えたい方におすすめです。
また、日中のレッスンだけでなく夜間コースもあるので、仕事後でも余裕を持って通いやすいでしょう。
カリキュラム内にお出かけレッスンがあり、初心者からでも実践的な着付けが学べる点もいち瑠の魅力です。
受講料 | 4,000円/全8回 |
振替制度の有無 | 振替できる |
レンタル制度の有無 | 無料で一式レンタル可能 |
販売会の有無 | なし |
典雅きもの学院
典雅きもの学院にはさまざまなコースが用意されています。自分で着たい・人に着せたい・着付け師になりたい、などの目的に合わせてコースを選べるのが魅力です。
また、授業の時間や内容を個別に相談できる個人レッスン・出張レッスンなどもあるため、スケジュールが不規則な方や、近くに教室がない方でも継続して通いやすくなっています。
受講料 | 3,300円/全6回 |
振替制度の有無 | 振替できる |
レンタル制度の有無 | 無料レンタル可能(着物・帯のみ) |
販売会の有無 | なし |
ハクビ京都きもの学院
ハクビ京都きもの学院のレッスン代は1回あたり3,000円程度で、他と比べると費用は高めですが、レッスン代だけでなく試験代・免状代も含んだパック料金になっており受講料が明確なので安心です。
スペシャルパックでは、初回授業で着物をプレゼントしてもらえるため、自分の着物を持っていない方でもすぐに通い始められます。
1年間通うことで免状の取得までできるため、資格取得を目指している方におすすめです。
受講料 | 112,200円/全36回 ※試験代・免状代含む |
振替制度の有無 | 振替できる |
レンタル制度の有無 | 無料レンタル可能(着物・帯のみ) |
販売会の有無 | 記載なし |
まとめ
本記事で紹介した、失敗しない着付け教室の選び方を改めてまとめます。
- 目的に合うコースがあるか
- 受講料が明確か
- 振替ができるか
- 通いやすい場所にあるか
- 着物をレンタルできるか
- 販売会がないか
- 評判は良いか
上記7点を軸にして、自分に合う着付け教室を選びましょう。
また、記事内ではおすすめの着付け教室を3つ厳選して紹介しましたが、もっと他の教室を見てみたいという方は、以下の記事も参考にしてみてください。各着付け教室の特徴をレーダーチャートにまとめて比較しています。