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着物にピアスはNGではない!ピアスの正しい選び方と種類

着物 ピアス

成人式や卒業式・結婚式など、着物を着用する場面は人生で何度か訪れます。

そんなときに、「着物にピアスって合わせて良いのかな?」と悩む方は少なくありません。

結論から言うと、着物にピアスは合わせてOKです。ただし、TPOに合わせてデザインなどを選定する必要があります。

本記事では、着物に合わせるピアスの選び方や種類を紹介します。

「着物にピアスを合わせて良いのか」「どんなピアスが合うのか」と悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

着物にピアスはマナー違反?

「着物にピアスはマナー違反だ」、こんな言葉を耳にしたことがある方は少なくないでしょう。

しかし、デザイン次第では着物にピアスを合わせてOKです。着物にピアスがダメというルールはありません。むしろ、ピアスを付けておしゃれを楽しむのは素晴らしいことです。

ただし、さまざまな年代が集まる場面ではピアスの着用を避けた方が無難です。かつてはピアスがタブー視されていた時代もあるので、年配の方には良く思われない可能性があります。

着物にピアスがマナー違反だと言われている理由

先ほどの説明で、着物にはピアスを合わせても問題ないことが分かりました。

では、なぜ着物にピアスはマナー違反だと言われているのでしょうか。以下で理由を説明します。

もともと日本にピアスの文化がなかったため

日本でピアスが普及しだしたのは1980年代からで、実はまだまだ歴史が浅いです。

そのため、ピアスの普及以前から着物を愛用している方はピアスを良く思わない方が多くなっています。着物の着用の有無にかかわらず、そもそもピアス自体に対して「親からもらった体を傷つけている」という考えが根付いているようです。

着物は「マイナスの美」が尊ばれているため

ドレスなどの洋装では「プラスの美」が良しとされているため、大きなピアスやネックレスでゴージャスに演出することが多いです。メイクも立体的で派手に仕上げます。

一方で、着物などの和装では「マイナスの美」が尊ばれています。美しさは佇まいや所作から滲み出てくるものだと考えられているからです。

そのため、ピアスなどのアクセサリーもできるだけ減らすべきだと考えられています。メイクもできるだけ平面的に仕上げるのが基本で、華美な装飾はしないのが基本です。

着物 メイク

着物に合わせるピアスのマナー ~場面別でご紹介~

かつてはタブー視されていたピアスですが、現在は基本的には問題ありません。

ただし、場面に合わせて適切なデザインを選ばなければ失礼に値することもあります。

以下で、着物時の最適なピアスの選び方を場面別にご紹介します。

成人式・卒業式

ご自身の成人式・卒業式の際には、振袖を着る方が多いのではないでしょうか。

振袖は未婚女性の第一礼装で、格が高く華やかな着物ですから、それに加えて派手なピアスを付けることは推奨されていません。成人式・卒業式にはピアスを付けないのが一般的な考え方です。

とはいうものの、ピアスを付けてはいけないわけではありません。

ピアスを付ける場合は、シンプルかつ小ぶりで揺れないデザインのものを選びましょう

結婚式・披露宴

自身が花嫁として結婚式・披露宴を主催する場合、ピアスは付けないのが無難でしょう。祖父母世代も集まるため、ピアスの着用を失礼だと捉えられかねません。

また、白無垢や色打掛は華美な衣装なので、ピアスを付けることでお互いが主張し合いバランスが悪くなる可能性も考えられます。

参列者として結婚式・披露宴に出席する場合は、シンプルかつ小ぶりなピアスを選びましょう。主役は新郎新婦なので、それよりも目立つデザインは避けるべきです。

また、ピアスを良く思わないお家柄な可能性もあるので、不安な方は新郎新婦や他の参列者にあらかじめ相談するのが良いでしょう。

母親がお子さまのイベントに参加する場面

母親が参加するお子さまのイベントといえば、お宮参りや七五三・卒業式・結婚式などが考えられます。

これらのイベントに参加する際は、ピアスを付けない・もしくは小ぶりな真珠のピアスがおすすめです。大ぶりで派手なものはおすすめしません。

マナーについては地域性などもありますから、事前に友人や親などに聞いておくと安心です。

普段着

小紋・紬などの普段着では、どのようなピアスを付けても構いません。好きな色・柄・サイズのピアスを選んでください

ただし、揺れるピアスは着物を傷つける可能性があります。首元や肩周り・袖口にピアスが引っかからないように注意してください。

また、個性的なデザインのピアスを付けていると着物警察に文句を言われるかもしれませんが、無視しましょう。

着物警察とは、他人の着物に文句を言ったり説教をしたりする人物のことです。町中でいきなり声を掛けてくるのが特徴で、中には着物を無許可で触ってくる人もいます。

このような存在は無視するのが得策です。普段着のときくらいは自分の好きなピアスを付けて楽しみましょう。

それ以外の場面

食事会や観劇・同窓会などでピアスを付ける場合、シンプルなデザインのものを選びましょう。フォーマル度や参加者の年齢層に合わせて、ピアスを付けない選択をすることも重要です。同席する友人と合わせておけば安心できるのではないでしょうか。

お茶会の場合は、マナーが流派や亭主ごとに異なるので事前に相談しましょう。迷った場合はピアスを付けないのが無難です。

着物に似合うピアスの種類

着物には似合うピアスと似合わないピアスがあります。似合わないピアスを選ぶと、着物全体のバランスが崩れてしまう可能性があります。

着物と相性の良いデザインを知り、コーディネートを楽しみましょう。着物に似合う代表的なピアスを2種類紹介します。

和柄

和装の着物には、和柄のピアスがよく似合います

市松模様や鮫小紋など、和柄のピアスを選んでみてください。折り鶴や鞠(まり)の形をしたピアスもあります。素材に陶器・縮緬(ちりめん)を用いたピアスや、組紐のピアスも良いでしょう。

また、和柄のピアスは着物だけでなく洋服にも似合います。使う場面は多岐にわたるので、一つ持っておいて損はないでしょう。

真珠

真珠のピアスは格が高い着物に似合います。留袖や訪問着などを着る場合は、真珠のピアスを合わせるのが鉄板です。サイズは小さめが適しています。

また、真珠のピアスにはピンクやブルーなどの色がついたものもありますが、格式高い場面では白色を選びましょう。

真珠は高くて手が出ないという方は、イミテーションパールのピアスを選んでも問題ありません。

着物にピアスを合わせる際の注意点

着物にピアスを合わせる際は、以下の2点に注意してください。

  • 着物とピアスの格を揃える
  • 全体のバランスを整える

それぞれ詳しく説明します。

着物とピアスの格を揃える

ピアスのデザインは着物の格に合わせましょう。格が揃っていないと、着姿のバランスが悪くなってしまいます。

紬・小紋などのカジュアルな着物には遊び心があるピアスを合わせて問題ありません。好みのピアスを選んでみてください。

一方で、留袖や訪問着などのフォーマルな着物にはある程度ルールがあります。

留袖の場合、合わせる小物は金・銀・白色ベースと決まっています。ピアスは白い真珠が適しているでしょう。

訪問着の場合は淡い色味を合わせるのが一般的です。ピンク・ブルーの真珠のピアスや、落ち着いた和柄のピアスが適しています。

全体のバランスを整える

着物にピアスを合わせる際は、全体のバランスに注目してください。色やサイズがマッチしていないと、不自然な印象が残ります。

ピアスの色・デザインは着物や帯と合わせると一体感が出ます

サイズに関しては、小さめを選ぶのが無難です。大きめのピアスを付ける場合は、全体を鏡で確認したり第三者に見てもらったりして、違和感がないかチェックしましょう。

ピアス以外のアクセサリーについて

ここまでは、着物時のピアスの選び方や種類についてご紹介しました。ここからは、ピアス以外のアクセサリーについてマナー等をお伝えします。

指輪

平らでシンプルな指輪は、着物に合わせても問題ありません。結婚指輪や婚約指輪は、普段通り付けたまま着付けを行ってOKです。

ただし、装飾が派手なものは付けない方が良いでしょう。袖口に引っかかり着物を傷つけるリスクがあります。

また、お茶会では指輪を外すのが一般的です。茶器や畳を傷つけないためです。

TPOに合わせて付ける指輪の種類を選んでみてください。

ネックレス

基本的に、着物にネックレスは合わせません

着物は、首元・胸元のおしゃれを半襟や伊達襟で楽しむからです。洋装のドレスのように胸元が開いていないため、ネックレスで装飾する必要がありません。

一度付けてみると、ネックレスが目立たないことが分かるかと思います。もしくは、胸元あたりがごちゃごちゃとして違和感を覚えるでしょう。

どうしてもネックレスを付けたい場合は、普段着のアレンジとして使うようにしてください。フォーマルな着物にネックレスを合わせることはありません。

腕時計

腕時計は着物に合わせても良いのですが、あまり似合わないため付ける方は多くありません。付けるのであれば、小ぶりで肌に馴染むようなデザインが適しているでしょう。大ぶりな時計は着物のしなやかな印象を崩してしまいます。

また、時刻を確認する仕草で袖が周囲にあたる危険性もあるため、付ける際は慎重になる必要があります。

まとめ

本記事についてまとめると、以下のようになります。

  • デザイン次第では、着物にピアスを合わせてOK
  • マナー違反と言われる原因は、日本のピアス文化の浅さにある
  • 着物時のピアスは、基本的には小ぶりでシンプルなものを付ける
  • フォーマルな着物には真珠のピアス、カジュアルな着物には和柄のピアスが似合う
  • ピアスを選ぶ際は着物の格と全体のバランスを意識する
  • 指輪やネックレス・腕時計なども、TPOに合わせて選ぶことが重要

TPOに合わせて最適なピアスを選び、着物のコーディネートを楽しみましょう。

この記事が、着物時のピアスについて悩んでいる方の参考になれば幸いです。