着物は、ネイルにこだわることでより一層美しさが増します。
本記事では、着物の時のネイルの選び方を色・柄・種類の3項目に分けて解説します。どんなネイルをするか迷っている方は、ぜひじっくりとお読みください。
この記事を読めば、どんなネイルを選ぶべきかのポイントを理解して選べるようになるでしょう。
着物にネイルはマナー違反?
着物にネイルはマナー違反だと言われることがありますが、そんなことはありません。好きなネイルをしてOKです。
ただし、洋装の時と同じように、TPOによっては不適切なデザインもあります。
下記で着物に合うネイルの選び方を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
着物に合うネイルの選び方
着物にネイルを合わせる際は、以下の3点を意識しましょう。
- 着物のデザインに合わせる
- TPOに合わせる
- 爪の長さは短めに
それぞれ詳しく説明します。
着物のデザインに合わせる
ネイルのデザインは、着物の色や柄に合わせると統一感が出てお洒落です。
ネイルのベースの色は、着物のベースの色と揃えるのがおすすめです。
同じ色は単調だと感じる場合は、帯や小物の色と揃えるのも良いでしょう。差し色となり、アクセントを加えられます。
色や柄の選び方については下記でより詳しく説明しています。どんなデザインにするか考えながら、記事を読み進めてみてください。
TPOに合わせる
格式高い場面に派手なネイルは似合いません。結婚式や式典などのフォーマルシーンに参加する場合は、シンプルなネイルを選ぶのが無難です。
反対に、友人とのお食事会やお出かけなどのカジュアルシーンでは、どんなネイルを選んでも構いません。ルールはないので、好きなデザインのネイルを楽しみましょう。
例外として、成人式や卒業式では好みのネイルをしてOKです。一生に一度の大切な式典なので、満足できるデザインのネイルをし、全身のコーディネートを楽しんでください。
爪の長さは短めに
ネイルが長いと、不衛生な印象を与える可能性があります。
また、ネイルが引っかかり、着物の生地を傷つけてしまうことも考えられます。
爪から大きくはみ出るようなネイルは避けるのが賢明でしょう。
特に格式高い場面では、清潔感を意識したネイルが重要になります。
着物に合うネイルの色
着物の色の系統ごとに、おすすめのネイルの色を紹介していきます。
赤系の着物
赤系の着物には、赤のネイルが似合います。
かわいらしいデザインの場合は、ピンクや白などの華やかな色も合うでしょう。
和の雰囲気が強いデザインであれば、濃い赤や濃い茶などもおすすめです。
黄色系の着物
マスタードや橙などの黄色系の着物には、同系色のクリームやアイボリーのネイルが合うでしょう。
帯や小物に紺や緑が使われている場合、それらの色をベースにすれば、全体的に引き締まった印象を与えることも可能です。
青系の着物
深い青系の着物には、藍色ベースに金・白を織り交ぜたネイルが合うでしょう。洗練された大人らしい雰囲気になります。
明るい青系の着物の場合は、薄い水色ベースにピンク色・銀色を乗せると涼しげで上品に仕上がります。
緑系の着物
濃い緑系の着物には、同じく濃い緑系のネイルを合わせるのがおすすめです。
明るい緑系の着物であれば、ライトグリーンや白ベースのネイルが合うでしょう。
緑の濃淡でグラデーションをつけるのもお洒落です。
ピンク系の着物
ピンク系の着物はかわいらしいデザインのものが多いです。ネイルもピンクや白をベースとし、統一感を出しましょう。
落ち着いた印象を残したい場合は、ベージュ系でシンプルなネイルにするのがおすすめです。
紫系の着物
着物の紫の色合いに合わせて、ネイルの紫の色合いも変化させましょう。
濃い紫の場合、金や白・黒を差し色とすることで大人らしい仕上がりになります。
薄い紫の場合、白を多く取り入れると優しい印象になります。
着物に合うネイルの柄
着物に合うネイルの柄は、以下の4つが主流です。
- 和柄
- 季節に合わせた花柄
- 柄を入れない
- 真珠や金箔をアクセントに
それぞれ詳しく紹介します。
和柄
和装である着物には、やはり和柄のネイルがよく合います。
- 亀甲文(きっこうもん):長寿、健康
- 七宝文(しっぽうもん):円満、ご縁
- 市松文(いちまつもん):発展、繁栄
- 矢絣(やがすり):「出戻らない」という願い
- 麻の葉(あさのは):厄除け、子どもの成長祈願
着物に描かれている柄を用いると、統一感が出るのでおすすめです。
季節に合わせた花柄
季節に合わせて、ネイルの柄を変えるのも粋です。
- 春:桜、桃、菜の花、撫子…など
- 夏:あじさい、朝顔、蓮、百合、睡蓮…など
- 秋:紅葉、山茶花、秋桜、萩…など
- 冬:椿、水仙、梅、松、菊…など
着物の色合いも加味しつつ、季節に合う花柄を選んでみてください。
柄を入れない
格式高い場面では、柄を入れずシンプルなデザインに仕上げるのがおすすめです。
カジュアルシーンでも、シンプルなネイルにすると大人らしい印象を残せます。
ワンカラー
ワンカラーとは、一色のみで仕上げるデザインのことです。ネイルの色は、着物や帯・小物に使われている色を選ぶのが一般的です。グレー色やベージュ色など、落ち着いた色味も良いでしょう。
シンプルなデザインが好きな方や、仕事柄派手なネイルができない方におすすめです。セルフネイルでも綺麗に仕上げられるため、ネイルサロンに行く時間がない方にも向いています。
グラデーション
ワンカラーでは物足りない方には、グラデーションネイルがおすすめです。
色合いに変化を見せるだけで、一気にデザイン性が増します。
着物の色はグラデーションとなっていることが多いため、その色合いに合わせるのも良いかもしれません。
フレンチネイル
フレンチネイルとは、爪先部分のみに白色を乗せたデザインのことです。爪先以外のベース部分には、ベージュ色や透明のネイルを塗ります。
白色以外の色を乗せたカラーフレンチネイルや、フレンチを二重にしたダブルフレンチネイルなど、アレンジもさまざまです。
爪が伸びても目立たない点や、簡単にセルフネイルできる点がメリットとして挙げられます。着物を日常使いする方に向いているでしょう。
真珠や金箔をアクセントに
ベースは柄を入れずシンプルにし、真珠や金箔でアクセントを加えると上品なネイルに仕上がります。
すべての爪につけるとデザインがごちゃごちゃしてしまうため、数本の指のみに絞るのがおすすめです。
洋装にも合うデザインになりやすいため、結婚式や式典などのイベントが終わった後もネイルを楽しめるのは嬉しいポイントです。
着物ネイルの種類
着物ネイルの種類は、以下の4つに分けられます。
- マニキュア(ポリッシュ)
- ジェル
- スカルプチュア
- ネイルチップ
それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
マニキュア(ポリッシュ)
自宅で施すネイルのほとんどがマニキュア(ポリッシュ)です。
- セルフネイルでも綺麗に仕上げられる
- 種類が多く、安く購入できる
- 除光液で簡単にオフできる
- 細かいデザインは難しい
- 3日程度で剥がれてしまう
- 乾くのに時間がかかる
「ネイルサロンに行く時間がない」「できるだけ安く済ませたい」という方には、マニキュア(ポリッシュ)が向いているでしょう。ただし、繊細なデザインは諦めなければなりません。
ジェル
ジェル状の樹脂を、UVライトやLEDライトで硬化させるのがジェルネイルです。
- デザインが1ヶ月程度持つ
- 細かいデザインを施すことができる
- ジェル独自の美しい艶がある
- 専用の道具が必要なので、セルフネイルは難しい
- ネイルを外す際も、サロンに行く必要がある
- 費用が高く付く
費用や手間はかかりますが、仕上がりは美しいです。理想のデザインにこだわりたい方におすすめです。
スカルプチュア
スカルプチュアとは、自爪の上でアクリル樹脂を乗せて硬化させるネイルのことです。
- 爪を自由な形状に整えられる
- 強度が高く、デザインが1ヶ月程度持つ
- さまざまなデザインを楽しめる
- セルフネイルは難しい
- ネイルをオフする際もサロンに行く必要がある
- 施術に時間とお金がかかる
爪の形で悩んでいる方や、爪の長さを出してネイルのデザインを楽しみたい方におすすめです。ただし、長すぎる爪は着物には不向きなので、その点のみ注意しましょう。
ネイルチップ
ネイルチップとは、爪型のチップにネイルを施したものです。専用の接着剤で自爪に取り付けます。
- 簡単に付け外しができる
- 同じデザインのネイルを何度も使用できる
- 比較的安く購入できる
- はがれてしまう可能性がある
- サイズが合わないと、不自然に見える
- 衛生上、1日で取り外す必要がある
ネイルチップは、仕事柄ネイルをできない方におすすめです。簡単に付け外しができるので、必要な日のみに使うことができます。
また、ネイルチップはセルフでも装着できますが、はがれてしまう可能性・不自然に見える可能性を下げるためには、サロンで施術してもらうのが良いでしょう。
まとめ
本記事の内容をまとめると、以下のようになります。
- 着物にネイルは合わせてOK
- 着物の時のネイルのデザインはTPOに合わせ、爪は短くする
- ネイルの色は、着物や帯・小物と同系色を選ぶと統一感が出る
- 着物ネイルの柄は、和柄や季節に合わせた花柄がおすすめ
- ワンカラーやグラデーション、フレンチネイルは、大人びた印象を残せる
- 真珠や金箔をアクセントにしたネイルは、上品で着物に合う
- 着物ネイルの種類は「マニキュア(ポリッシュ)」「ジェル」「スカルプチュア」「ネイルチップ」の4つに分けられる
本記事の内容を基に、着物ネイルの色・柄・種類を選んでみてください。
指先の細部までこだわることで、着物の全身のコーディネートが美しく仕上がるでしょう。