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卒業式の参列に着物は着てOK!ふさわしい着物の選び方を徹底解説

卒業式 訪問着

卒業式シーズンが近づくと、「お子さまの卒業式に着物を着て行って良いのかどうか」という相談をよくいただきます。

結論から言うと、着物は着てOKです。

ただし、卒業式にふさわしい着物や帯・その他小物に関してはある程度マナーがあります。

本記事では卒業式に適した着物の選び方を詳しく説明しますので、着て行く着物で迷っている方はぜひ最後までお読みください。

この記事を読めば、迷うことなくお子さまの卒業式に参列できますよ。

卒業式で着物は着てOK!合う着物の種類とは?

お子さまの卒業式に参列する際は、着物を着てOKです。

卒業式に向いている着物の格は以下の3つに絞られます。

  • 訪問着
  • 付け下げ
  • 色無地

それぞれ詳しく説明します。

訪問着とは

訪問着とは襟や袖をまたがって柄が続く着物のことで、卒業式に着て行く着物として最も人気を博しています。格は振袖・留袖の次に高いです。

お子さまの卒業式や入学式・知人の結婚式・式典などのフォーマルなシーンだけでなく、お食事会や同窓会などのカジュアルなシーンにも合う優れものです。

訪問着についてより詳細を知りたい方は「訪問着とは?どんな時に着る?色留袖や付け下げとの違いも易しく解説」の記事をお読みください。

訪問着 とは どんな時

付け下げとは

付け下げとは左肩にワンポイント柄が入った着物のことで、卒業式で着られることが多いです。

締める帯によって着て行くシーンを自由に変えられます。

例えば、袋帯を締めればお子さまの卒業式や入学式・知人の結婚式などで着るフォーマルな着物に、名古屋帯を締めればお食事会や同窓会などで着るカジュアルな着物に変化します。

年齢問わず着用できる点やコーディネートの幅が広い点から着物初心者の方に愛用される傾向が高いです。

付け下げについてより詳しくは「付け下げとは何?訪問着との違いや着用シーンを分かりやすく解説」の記事で解説しています。興味のある方はあわせてお読みください。

付け下げ 附下 とは どんな時

色無地とは

色無地とは、無地かつ黒・白色以外の着物のことで、卒業式の参列など主役から一歩引いたような場面にぴったり合います

紋が入っていれば知人の結婚式や式典などのフォーマルなシーンで、紋が入っていなければお食事会や同窓会などのカジュアルなシーンで着用できます。

お子さまの卒業式には紋入りの色無地が適しているでしょう。

色無地についてより詳しくは「色無地とは何?」の記事をご参照ください。

卒業式で着る着物の色や柄の選び方

卒業式にふさわしい着物の色や柄は、着物の格によって異なります。

訪問着・付け下げ・色無地それぞれにおける選び方を解説します。

訪問着の場合

訪問着の場合、全体的に淡い色合いのものを選んでください。季節は春なので淡いピンクなどが合うでしょう。

その他にも、春の訪れを彷彿とさせる若草色や門出の清々しさを表す水色もおすすめです。

柄は同じく春を感じさせる桜柄や梅柄を選べば間違いありません。

色・柄ともに派手すぎるものは避けましょう

付け下げの場合

付け下げは訪問着より格の低い着物になるため、卒業式に着て行くにはフォーマルな柄を選んだ方が良いです。例えば古典柄などですね。

色については訪問着と同じく淡いピンクや若草色を選びましょう。

色無地の場合

色無地は紋入りのものを着て行きましょう。

柄は無地なので悩む必要はありません。色合いは淡いピンクや若草色が良いでしょう。

卒業式の着物に関する注意点

卒業式に着る着物については、地域ごとにルールやマナーが定められているケースがあります。

「別れの行事なので落ち着いた色・柄を」というマナーの地域もあれば、「新しい出発に向けた晴れやかな行事なので華やかな色・柄を」というマナーの地域もあります。「これまでの感謝を表す行事として温かみのある色・柄を」という地域もあるでしょう。

例を挙げればキリがありませんが、失敗しないためには先輩や同級生の親御さんに相談するのが一番です。

卒業式で着る着物の帯の選び方

卒業式で着る着物には袋帯を合わせるのが鉄則です。

袋帯とは長さ4~4.5mの格が高い帯のことで、卒業式のようなフォーマルなシーンに適しています。

結び方は二重太鼓にするとお祝いの気持ちを最大限伝えられます。

柄は、縁起の良い吉祥文様やおめでたさを表す有職文様が良いでしょう。季節に合わせた桜柄や梅柄の帯を使ってもおしゃれですね。

色は、白や銀を中心とした淡い色味の帯をおすすめします。金糸を多く用いた帯は目立ちすぎてしまうため避けましょう。

あくまで主役はお子さまですから、派手すぎない色味・柄の袋帯を選んでください。

袋帯についてより詳しくは「袋帯とは?名古屋帯との違いや結び方、3つのシーン別の選び方を解説」の記事をお読みください。

二重太鼓の結び方については「袋帯~二重太鼓~の簡単な結び方を解説!必要なものや合わせる着物も」の記事で解説しています。

袋帯 とは 名古屋帯 違い 選び方 結び方
袋帯 結び方 二重太鼓

卒業式で着る着物の帯締めの選び方

卒業式で使う帯締めの色は、帯の反対色をおすすめします

卒業式で着る着物や帯は控えめな色や柄を選ぶことが多いため、反対色を使えばアクセントとなり締まりが出るからです。

多少華美であってもマナー違反にはなりません。

帯締めについてより詳しく知りたい方は「着物の帯締めとは?種類や合わせ方・結び方を紹介~初心者向け~」の記事をお読みください。

着物 帯締め とは

卒業式で着る着物の帯揚げの選び方

卒業式の着物には綸子(りんず)や総絞りの帯揚げを選びましょう

綸子とは光沢があり薄く滑らかな生地の帯揚げのことです。

総絞りとはふんわりと立体感のある帯揚げを指します。

色味は、着物と同色系の淡いものを選ぶと良いですよ。

帯揚げについてより詳しくは「帯揚げとは何?種類やシーン別の選び方、結び方を解説~初心者向け~」の記事で解説しています。

帯揚げ 種類 結び方

卒業式で着る着物の靴の選び方

卒業式にはフォーマルな草履を履いていきましょう

フォーマルな草履は高さが5~7cm程あり、 全体的に淡い色味で統一されています。鼻緒が豪華なのも特徴です。

色味が派手で高さのないカジュアルな草履を選ばないように注意してください

また、卒業式は体育館内で行われるケースが多いです。
草履のままでは室内に入れませんから、別途室内履きを用意する必要があります。

しかし、ただのスリッパだと高さが無く、裾が床について汚れてしまいます。

歩きづらいといったデメリットもあるのでヒール付きのスリッパを選びましょう。

着物に合った色味のスリッパを選ぶとなお良いです。

卒業式で持つ着物のバッグの選び方

卒業式のバッグは無地でフォーマルであれば何でもOKです。

着物で使う礼装用のバッグでなくても構いません。

卒業式では記念品やアルバム・たくさんのプリントが配られるはずなので、それらを収納できるバッグを持っていくと良いですね。

ただし、肩掛けタイプのバッグやリュックは避けてください

小ぶりな礼装用バッグを使いたい方は使っても良いですが、配布物を持ち帰る用のバッグと2個持っていきましょう。学校で手渡される紙袋を持ち歩くと不格好になってしまいます。

卒業式で着る長襦袢と半襟の選び方

卒業式で着る長襦袢と半襟の色は、白色が基本です。白色をお持ちでない場合は薄めの色でも問題ありません。

原色や派手な色は式典にはふさわしくないので選ばないでください。

卒業式で着物を着る際の注意点2つ

卒業式で着物を着る際は、以下の2点に注意してください。

  • 主役はお子さま!派手で目立つ着物は避ける
  • 上品で華やぎのある着物を選ぶ

1点ずつ詳しく説明します。

主役はお子さま!派手で目立つ着物は避ける

卒業式の主役はお子さまです。

親御さんはあくまで卒業を見守る立場なので、控えめに立ち振る舞うことが大切です。

淡い色味とシンプルな柄を中心に全身をコーディネートしてください

お祝いの気持ちを表しつつも、主役である娘さん・息子さんを際立たせてあげましょう。

上品で華やぎのある着物を選ぶ

派手な着物がNGとはいえ、地味すぎたり格が低すぎたりする着物も卒業式には適していません。

上品かつ控えめでありつつも、華やぎのある着物を選びましょう

本記事で紹介した着物や帯・小物を選べばマナー違反にはならないので安心してください。

まとめ

本記事の内容をまとめるとこのようになります。

卒業式にふさわしい着物や帯・小物についてまとめ
  • 着物:訪問着・付け下げ・色無地がふさわしい。色や柄は淡く上品なものを。
  • 帯:袋帯。結び方は二重太鼓が好ましい。色や柄は淡く上品なものを。
  • 帯締め:帯の反対色を選ぶと締まりが出る。
  • 帯揚げ:綸子(りんず)・総絞りが良い。色は着物と同色系を。
  • 靴:フォーマルな草履が良い。室内用のヒールがあるスリッパも必要。
  • バッグ:フォーマルで無地であればOK。配布物が入るサイズが良い。
  • 長襦袢や半襟:白色が基本。なければ薄めの色を。

記事内で紹介した内容を参考に、卒業式に合った着物を選びましょう。

正しく着物を着られればお子さまの卒業を晴れやかな気持ちで見送れますよ。

この記事が卒業式の着物について知りたい方の参考になれば幸いです。