着物にスニーカーを合わせて良いのか?という疑問はよくあります。草履や下駄では足が痛く、他の履き物を検討する方が多いからです。
着物とスニーカーの組み合わせは、OKの場合とNGの場合があります。
本記事では、どの場合にスニーカーを履いて良いのかを紹介します。着物に合うスニーカーの選び方やおすすめのブランド、実際のコーディネート集なども紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
記事を最後まで読んで、着物とスニーカーの組み合わせを楽しめるようになりましょう。
着物にスニーカーを履いて良い?
結論、着物にスニーカーを合わせて良いかはTPOによります。
普段着や街着として着物を着るカジュアルな場面ではスニーカーを履いても良いですが、結婚式・式典などのフォーマルな場面ではNGです。
TPOに配慮して、着物×スニーカーのコーディネートを楽しみましょう。
着物に合うスニーカーの選び方
スニーカーは足元を彩るアイテムで、選び方にこだわることで全体のコーディネートがぐんとお洒落になります。以下の3点に基づいて、着物に合うスニーカーを選びましょう。
- 配色を意識する
- 柄のバランスを意識する
- 歩きやすさに配慮する
それぞれ詳しく説明します。
配色を意識する
スニーカーと着物の配色は重要です。
着物や帯と同系色のスニーカーを選ぶと、全体的にまとまった印象になります。同系色とは似た色のことで、例えば着物が青色なら藍色や紺色が同系色にあたります。
着物と反対色のスニーカーを選ぶコーディネートもおすすめです。反対色とは逆の色を指します。緑色の反対色はピンク色、紺なら黄色、青色なら橙色です。反対色は差し色となり、インパクトのあるコーディネートになります。
柄のバランスを意識する
スニーカーと着物の柄のバランスを意識しましょう。
着物の柄が華やかで目立つのであれば、スニーカーは無地で落ち着いたものを合わせるとよく似合います。反対に、着物がシンプルなデザインである場合、スニーカーは華やかな柄のものを選ぶとアクセントとして魅力的に映えます。
全身を同じ柄で統一したり、シンプルでまとめたりするのもコーディネートとしてお洒落です。
歩きやすさに配慮する
着物に合わせるスニーカーを選ぶ際は、歩きやすさにも配慮しましょう。可能であれば、試し履きして自分の足に合うか確かめるのが一番おすすめです。
とはいえ、ネット限定販売のスニーカーを購入したい場合や、事情があって試し履きしに行けないような場合もあるでしょう。
試し履きできない場合は、足の長さ・幅を測り、自身に合うスニーカーを正確に把握することが大切です。スニーカーの重さやクッション性にも着目しましょう。お気に入りの履きやすいスニーカーをお持ちの方は、そのサイズや重さ・素材をチェックしてみてください。
着物に合うスニーカーブランド2選
スニーカーのブランドはたくさんあるので、どこから選べば良いか分からない方も多いでしょう。ここでは、着物に合うスニーカーのブランドを2つ厳選してご紹介します。読み進めながら、魅力的なスニーカーを見つけてみてください。
KIMONOスニーカー
- 着物や帯を素材にしている
- 浅草の靴職人が一つひとつ制作している
- 4,000人以上の足データをもとに作られている
「KIMONOスニーカー」のスニーカーは、これまでオーダー靴を12,000足以上作ってきた職人が、4,000人以上の足データをもとに一つひとつ制作しています。
シルクの着物や帯をリメイクして作られているため、同じ柄は一つとして存在しません。自分だけのスニーカーを手に入れることができます。
革の色は、ゴールド・シルバー・ブラック・ネイビー・レッド・パープルの全6色です。着物や帯・小物の色とあわせてお好きな色を選んでみてください。
Whole Love Kyoto
- これまでにない、草履風のスニーカー
- 鼻緒は職人の手作業で制作されている
- 長期保存に適した桐箱も一緒に届く
「Whole Love Kyoto」が販売するのは、草履風のスニーカーです。スニーカーに鼻緒を付けています。
鼻緒はすべて職人の手作業でこだわりを持って作られています。花柄や桜柄など、柄の種類が豊富なので着物のテイストによって選びやすいのも嬉しいポイントです。
また、Whole Love Kyotoで購入したスニーカーは桐箱に入って届きます。桐箱は着物の保存に適しているので、履かないときは収納しておけば鼻緒を傷めずに保存可能です。
長く履き続けてもらうための工夫が凝らされることが分かります。
「足のためにはスニーカーを履きたいけど、草履を履いているように見せたい」「できるだけ和のテイストを多めに残したい」と考えている方に向いているスニーカーです。
着物×スニーカーのコーディネート集
着物に合うスニーカーの選び方やブランドを知ったところで、次は実際のコーディネートを見てみましょう。着物×スニーカーのコーディネートを10個紹介します。
小物と色を統一した白コーデ
羽織や帯・長襦袢に白を取り入れたファッションに、白色のスニーカーを合わせて統一感を出しています。小物で色を統一するのはまとまりがあってお洒落ですね。
洋装を取り入れたラフなコーデ
よく見ると着物の下にデニムを履いていることが分かります。和洋折衷のお洒落なコーディネートです。スニーカーの差し色である赤が、着物の差し色の赤とマッチしていてかわいらしく見えます。
無地でまとめたシンプルコーデ
着物もスニーカーも無地で、全体的に大人びた印象です。無地でまとめた中で唯一デザイン性のあるヒョウ柄の帯が、良い意味で目立っておりインパクトがあります。
柄と合わせた足袋スニーカーコーデ
NIKE「アクアリフト」シリーズの足袋スニーカーを取り入れたコーディネートです。柄の色とスニーカーの色を揃えており、見ているだけで楽しめます。
夏らしいシンプルコーデ
水色で涼しげな着物に、ひまわりのような色のスニーカーを合わせた夏らしいコーディネートです。カンカン帽を被ることでより夏らしさが際立っています。全体的に無地でシンプルですが、スニーカーが差し色としてアクセントになり、引き締まったコーディネートとなっています。
クールなオールブラックコーデ
全身を黒で統一したクールなコーディネートです。サングラスやベルト・ハット・パーカーを着用するなど、洋の要素もふんだんに取り入れています。発想豊かに着物を楽しみましょう。
個性的な柄ものコーデ
この方は、グレーのパーカーの上から個性的な柄の着物を着ています。胸元にはサングラス・手元にはレースなど、洋装のエッセンスがたっぷり含まれているコーディネートです。ショルダーバッグを合わせている点も特筆すべきポイントです。足元には、原色に近い黄色のスニーカーを履いています。一つひとつの要素は個性的ですが、全身を見るとまとまりがあり、非常に参考になるコーディネートです。
履き心地重視の普段着コーデ
履きやすさ・歩きやすさで定評のあるニューバランスを取り入れたコーディネートです。子どもの送迎や近所への買い物等、ちょっとしたお出かけの際は、過ごしやすさを重要視してスニーカーを選ぶことも大切になります。
黒中心の大人コーデ
全体を黒色でまとめる中に、アクセントとして水色を取り入れているコーディネートです。着物の柄や帯締め・靴下が水色になっています。スニーカー自体が無地でも、このように靴下でアクセントを加えることができます。
着物を主役にするレトロコーデ
無地でシンプルなスニーカーを合わせれば着物を主役にさせられます。着物自体にレトロ感があっても、今時のスニーカーを取り入れることで古っぽさを感じさせることもありません。
着物に合う、スニーカー以外の履き物
スニーカー以外にも、着物に合う履き物はたくさんあります。
- 草履
- 下駄
- 雪駄
- ブーツ
それぞれの特徴や選び方を解説します。
草履
草履は、フォーマルからカジュアルまで万能に合わせられる履き物です。鼻緒が付いており、歯がなく、底が平らになっています。
留袖や振袖など、格の高い着物に合わせる際は金色・銀色・白色をベースとした草履を選びましょう。かかとは5cm以上のものが適しています。
付け下げや小紋・紬など格の低い着物に合わせる際は、かかとが低くて淡い色をした草履を選ぶのがおすすめです。
どんな着物にも合う便利な履き物なので、一足持っておくと安心です。
下駄
下駄は、普段着・街着に合わせる履き物です。木製の台に鼻緒が付いています。
下駄と言えば二枚歯がついた「駒下駄」を想像する方も多いですが、中には歯がついていない種類もあります。前歯を斜めに倒した「のめり」や、底をくりぬいた「ぽっくり」などといったものもあり、非常に種類が豊富です。
着物のイメージやファッションに合わせて下駄を選んでみてください。
雪駄
雪駄は男性用のフォーマルな履き物です。い草や竹皮で織った台に、鼻緒がついています。
牛革底やスポンジ底など、底材の種類がたくさんありそれぞれ履き心地が異なります。用途にあわせて使い分けるのが一般的です。
ブーツ
着物にはブーツを合わせることもあります。明治時代からあるファッションで、大正時代には主流の履物となっていました。
着物に合わせるブーツは、シンプルなデザインのものを選びましょう。黒色・茶色・グレー色で、無地かつミディアム丈のブーツがおすすめです。
ただし、ブーツはフォーマルシーンには適さないので注意してください。おしゃれ着や街着に合わせておしゃれさを演出しましょう。
まとめ
本記事では、着物とスニーカーの組み合わせについて詳しく解説しました。改めて内容をまとめると以下のようになります。
- 着物×スニーカーの組み合わせは、カジュアルシーンではOKだがフォーマルシーンではNG
- スニーカーを選ぶ際は、配色・柄・歩きやすさの3点を考慮すると良い
- スニーカーの他に、草履・下駄・雪駄・ブーツなどを合わせられる
本記事で紹介したコーディネートやブランドを参考に、着物×スニーカーのコーディネートを考えてみてください。同じ着物でも、スニーカーをはじめとした小物の組み合わせ次第でまったく別の印象になるので、ずっと楽しめますよ。