「着物の時にトイレに行きたくなったらどうしよう…。」
「着物を着ているときのトイレの方法を知りたい!」
「着物でトイレに行ったら着崩れてしまうかも…。」
本記事を読まれている方はこのような不安をお持ちかもしれません。
そこで本記事では、着物でトイレに行く方法6ステップと着崩れたときの対処法4つをお伝えします。
初心者向けに解説していますので、誰でもすぐに真似できますよ。
着物を着ているときのトイレの行き方
着物のときのトイレの行き方の流れは、以下のようになります。
- 袖(そで)をまとめる
- 裾(すそ)を1枚ずつ左右に分ける
- 裾(すそ)をまとめてたくし上げる
- たくし上げた裾を固定する
- トイレに腰を下ろす
- すべて元通りにする
1手順ずつポイントを説明します。
1.袖(そで)をまとめる
トイレについたらまずは着物の袖をまとめます。袖が床について汚れるのを防ぐためです。
袖のまとめ方はこのような方法があります。どの方法でまとめても問題ありません。
- 袖同士を胸の前で結ぶ
- 袖を帯締めに挟む
- 袖を胸の前まで持ってきて、大きめのクリップで帯に留める
クリップは着物クリップが最適ですが、手元にない場合はヘアクリップや書類用のクリップでも代用できます。
2.裾(すそ)を1枚ずつ左右に分ける
袖をまとめられたら、裾を1枚ずつ左右に分けます。
分ける順番は、外側に着ているものから順に【着物→長襦袢→肌襦袢】です。
また、どの裾も左側が外側に出ているので【左→右】の順で左右に分けるようにしましょう。
3.裾(すそ)をまとめてたくし上げる
左右に分けた裾先をまとめて持ち、腰の上まで勢い良くたくし上げます。
このとき、着物はすべて裏返しになるのが正解です。
手に持った裾を離さないように気をつけてください。
4.たくし上げた裾を固定する
たくし上げた裾を固定させます。
しっかりと固定させないと、途中で裾がずれ落ちて汚れてしまう可能性があるので要注意です。
裾を固定させる方法は以下の3つがおすすめです。どれを選んでも問題ありません。
- 片手で裾をまとめて掴む
- 帯締めに帯を挟みこむ
- 裾をまとめ、大きめのクリップで帯に留める
あなたが一番安心できる方法を選んでください。
5.トイレに腰を下ろす
これで着物が汚れる心配はありません。
安心してトイレに腰を下ろしましょう。
6.すべて元通りにする
用を足し終えたら、立ち上がって便器から離れましょう。
周囲に汚れる心配がないことを確認し、ここまでの手順をさかのぼるようにして着物を元に戻します。
丁寧に戻せば着崩れの心配もありません。
着崩れが不安な方は、以下の「トイレ後の着物の着崩れの直し方」を読み進めていきましょう。
トイレ後の着物の着崩れの直し方
トイレ後の着崩れは大きく分けて以下の4パターンがあります。
- 襟元が崩れる
- 帯が下がる
- お尻の部分が垂れ下がる
- 裾が下がる
それぞれの対処法を解説します。
衿元が崩れてしまった場合
襟元の着崩れは次のとおりに直しましょう。
- 左手を左側の身八つ口に入れる
- 右側の襟につながる部分を身八つ口(※)から引っ張り整える
- 左側の襟は右脇のおはしょり(※)を引っ張って整える
※身八つ口、おはしょり
帯が下がってしまった場合
帯の着崩れはこのように直しましょう。
- 両手を帯の下に入れ、帯を上に持ち上げる
- 両手で帯を上から持ち、帯を上に引き上げる
- 帯が緩んでいる場合、帯の下にタオルを挟んで調整する
お尻の部分が垂れ下がってしまった場合
お尻の部分が垂れ下がってしまった場合はこのように着崩れを直します。
- お太鼓のたれ(※)を上に折り上げる
- 背中側のおはしょりを上に折り上げる
- 腰ひもやベルトの上から裾を引き上げる
- おはしょりとたれを元に戻す
※たれ
裾が下がってしまった場合
裾の着崩れは以下のようにして直します。
- 脇のおはしょりに手を入れる
- 腰ひもやベルトの上にあるおはしょりを上に引き上げる
- 自然と裾が上がって調整される
着物を着ているときのトイレのポイント
着物でのトイレで焦らない・失敗しないためのポイントを2つ紹介します。
広くてきれいな洋式トイレを選ぶ
袖や裾を汚さないためにも、広くてきれいな洋式トイレを選びましょう。
狭いトイレだと帯や裾をまとめるのが難しく、着物が汚れるリスクが高まります。
和式トイレはしゃがまなければいけないので着崩れやすくなってしまいます。
事前に広くきれいな洋式トイレを探しておくと安心ですよ。
時間に余裕をもってトイレに行く
着物でのお手洗いには時間がかかります。普段の3倍以上の時間を見込んでおきましょう。
着崩れを直す時間を考慮すると、30分程度確保しておくと安心です。
特に成人式の場合はトイレが混み合うので、並ぶ時間もスケジュールに含んでおくと良いですよ。
まとめ
本記事では着物でのトイレの行き方と着崩れの直し方を解説しました。
着物でのトイレが心配な方は、自宅で長襦袢を着て練習しておくと良いかもしれません。
トイレの不安を払しょくし、着物で過ごす1日を目いっぱい楽しみましょう。
この記事が、着物でのトイレの方法を知りたい方の参考になれば幸いです。