浴衣は着物の一種で、全くの別物ではありません。とはいえ、異なる点も多々あります。
本記事では浴衣と着物の違い3点を簡単に説明します。
長くても5分で理解できますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事を読めば、あなたも着物と浴衣の違いを説明できるようになりますよ。
着物と浴衣の違いとは?
着物と浴衣の違いを知るために、それぞれの意味や特徴を確認しましょう。
着物とは?
着物とは、日本の伝統的な和装の総称です。
留袖や振袖・訪問着・付け下げ・色無地・小紋・浴衣をまとめて着物と呼びます。
浴衣とは?
浴衣とは、着物のなかで最も格の低い種類です。
今は夏祭りのおしゃれ着として着用することが多いですが、かつては湯上り着や寝巻きとして使われていました。
浴衣は着物の一種
上記から分かる通り、浴衣と着物は全くの別物というわけではありません。
浴衣は着物の一種で、基本的な形状や着付け方法は同じです。
しかし、浴衣と浴衣以外の着物では明確に違うポイントが3点あります。
以下で詳しく見ていきましょう。
着物(浴衣以外)と浴衣の違い3つ!
着物(浴衣以外)と浴衣の大きな違いは次の3つです。
- 生地
- 着るものや着付け方法
- 着用シーン
それぞれ詳細を解説します。
生地
浴衣と浴衣以外の着物は、異なる生地を用いて作られています。
浴衣は、通気性や速乾性に優れた「木綿」・「麻」を基にした薄手の生地が多いです。
昔は湯上り着や寝巻きとして着られており、現代でも夏に着ることが多いからです。
木綿や麻のように汗や体温を逃がす生地が好まれています。
一方で、浴衣以外の着物は肌触りや光沢に気品のある「絹」が最上格とされています。
その他にもウールや麻、ポリエステルなどが主に使われています。
浴衣と比べると厚手の生地がほとんどです。
着るものや着付け方法
浴衣と浴衣以外の着物では着るものや着付け方法が異なります。
例えば着物は必ず長襦袢を着ますが、浴衣は長襦袢を着ません。素肌に直接着るのがベーシックです。
帯に関しては、着物は袋帯や名古屋帯を合わせることが多いですが、浴衣は半幅帯を合わせるのが主流です。
着付け方法については、着物はおはしょり(※)が必要ですが、浴衣はおはしょりがなくても問題ありません。
履物についても異なります。着物は足袋を履いた上に草履を履きますが、浴衣は素足に下駄を履きます。
※おはしょり
長襦袢や各種帯については、下記の記事をご参照ください。
着用シーン
浴衣と浴衣以外の着物では着用シーンが全く違います。
浴衣は、現代では夏祭りや花火大会などに着ていくことが多いですよね。かつては湯上り着や寝巻きとして着るのが主流でした。
浴衣はあくまでくだけた場面に向いている軽装で、冬場やフォーマルな場面には不向きです。
一方で浴衣以外の着物は、フォーマルな場面で着ることが多いです。
着物の格にもよりますが、留袖・振袖・訪問着などは特に正式な場に合う着物です。結婚式や式典によく着用します。
付け下げや色無地・小紋はお食事会やお茶会などの普段使いに向いています。しかし、浴衣ほどくだけた場で着ることはほとんどありません。寝巻きとして着ることも無いです。
また、夏だけでなく春夏秋冬いつでも着用できるため、活用方法も多岐に渡ります。
留袖や訪問着など各種着物については以下の記事をご参照ください。
まとめ
浴衣と着物の違いは以下の表のようにまとめられます。
浴衣 | 着物(浴衣以外) | |
---|---|---|
意味 | 着物の一種 | 日本の伝統的な和装の総称 |
生地 | 木綿・麻などの薄手の生地 | 絹が最高級。その他にもウールや麻、ポリエステルなどを用いる |
長襦袢 | 着ない | 着る |
帯 | 半幅帯 | 袋帯・名古屋帯が主流 |
履物 | 素足に下駄 | 足袋を履いた上に草履 |
おはしょり | 無くてもOK | 必ず必要 |
着用シーン |
| 着物の格による。
|
浴衣は着物の一種と言えど、浴衣以外の着物と比べるとたくさんの違いがあります。
違いを認識し、着用方法や着用シーンを間違えないように気を付けましょう。
また、浴衣は着付けが簡単なので、着物の着付けを練習するのにもぴったりです。
夏祭りに着るだけでなく、着付けの練習用着物として活用してみてください。
この記事が、浴衣と着物の違いについて知りたい方の参考になれば幸いです。