袋帯は、さまざまなシーンで活用できる便利な帯です。
しかし、次のようにお悩みの方も多いでしょう。
「袋帯はどんな時に結ぶ帯なの?」
「どんな着物に合わせたら良いの?」
「名古屋帯との見分け方が分からない…。」
着用シーンや着こなしは間違えたくないですよね。
そこで本記事では、袋帯の結び方や着用シーン、名古屋帯との違いなどを初心者向けに分かりやすく紹介します。
袋帯について知りたい方はぜひ参考にしてください。
この記事を読めば、袋帯の基礎知識を一通りマスターできますよ。
袋帯とは
袋帯とは、丸帯の次に格が高い帯のことです。
基本的には留袖や振袖・訪問着などの格が高い着物と合わせます。付け下げや色無地などカジュアルな着物と合わせることもあります。
このような特徴を持つ袋帯ですが、よく似た帯で名古屋帯というものがあります。
合わせる場面を間違えないよう、簡単な見分け方や違いを確認しておきましょう。
袋帯と名古屋帯の違い
袋帯の方が名古屋帯よりも格が高いです。
それぞれの違いは帯の形状と長さで見分けられます。
- 帯の端が半分に縫われており、中央(端以外)は開いている。→名古屋帯
- 帯の端が半分になっておらず、一本を通して開いている。長さ4m~4.5m→袋帯
- 帯の端が半分になっておらず、一本を通して開いている。長さ3.3m~3.6m→名古屋帯
基本的に、帯の端が半分になっていれば名古屋帯です。帯の端が開いている場合は長さで見分けてください。
袋帯の結び方
袋帯の結び方を2つ紹介します。どちらも使用頻度が高いので要チェックです。
袋帯の結び方1:二重太鼓
袋帯の結び方は「二重太鼓」が主流となっています。
二重太鼓とは、帯を結んだ際に背中に出る部分(=お太鼓)を二重にする結び方です。
“喜びや幸せが重なるように“という願いが込められており、結婚式や式典などお祝い事に適しています。
袋帯の結び方2:変わり結び
袋帯は、二重太鼓だけではなく変わり結びを用いる場面もあります。
変わり結びとは、名前の通り一風変わった帯の結び方を指します。
リボン型や羽根型などさまざまな結び方があり、結び方によって上品さ・可愛さ・豪華さなどを演出できるのが特徴です。
袋帯のさまざまな結び方をマスターしたい方は、着付け教室でプロの講師に習うのがおすすめです。こちらの記事で人気の着付け教室を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
袋帯の選び方~着物の種類別~
袋帯は、以下の3要因によって合わせる着物の種類が変わります。
- 帯の仕立てが“染め”か“織り”か
- 帯の色
- 帯の柄
こちらの3点に基づいて、着物の種類ごとに合う袋帯を紹介します。
黒留袖/色留袖/フォーマルな訪問着・付け下げ
黒留袖や色留袖、フォーマルな訪問着・付け下げは、結婚式や式典などのおめでたいシーンに着ることが多いです。
そのため、豪華さやおめでたさを際立たせる金・銀の刺繍が入った袋帯が合います。
袋帯は“織り”の方が“染め”よりも格が高く、フォーマルな場面にはぴったりです。
金・銀の刺繍が入った袋帯を結び、お祝いの気持ちを表現しましょう。
カジュアルな訪問着・付け下げ/色無地
カジュアルな訪問着・付け下げや色無地は、友人との食事会や観劇で着る機会が多いです。
ですから、普段使いに向いている洒落袋帯や染め帯が合います。
洒落袋帯とは、金・銀以外の刺繍が入った袋帯のことです。
染め帯は、刺繍ではなく染められた帯のことを指します。
季節や気分に合わせた柄を選んで、袋帯のコーディネートを楽しんでみてください。
振袖
振袖には華やかな柄の洒落袋帯が合います。
おめでたい場なので「金・銀の刺繍の袋帯が良いのでは?」と思われる方も多いかもしれません。
しかし、振袖の場合は着物の色や柄に合う帯を選ぶことが何よりも大切です。
振袖の色が明るめなら帯は白色・金色系、暗めなら黒色・紺色系がおすすめです。
合わせ方にご法度はありませんから、成人する方が気に入った帯を選ぶのが一番ですよ。
まとめ
本記事では袋帯の結び方や着用シーン、名古屋帯との違いについてご紹介しました。
袋帯は着物の種類や着用シーンによって選ぶべき柄や色・結び方が変わります。
正しく着こなしつつ、お気に入りの袋帯でコーディネートを楽しんでみてください。
この記事が、袋帯について知りたい方の参考になれば幸いです。